埼玉県北部の「こだわりの書店特集」

10月27日から読書週間が始まります! それに10/27は文字・活字文化の日!
熊谷、深谷、行田、上里、寄居にあるこだわりの本屋で気になる本を見つけて、秋の夜長に読んでみませんか?(編集:ふでばこ)

  • 更新日:2021/07/31
  • 公開日:2019/10/25
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ネコオドル

看板猫ちゃんもお出迎え

5畳ほどの小さな本屋には、「猫の本」をメインに、見ているだけで楽しくなれるような「生活に彩りを与えられる本」が所狭しと並べられている。

寄居で生まれ育ち、長年町外などで司書の仕事をしていた店主の清水さん。地元のために本の仕事がしたいとこの場所でお店を始めた。猫好きが思わず手にとってしまうような「猫の本」を中心に、料理や手芸、旅の本や詩集、エッセイ、絵本など幅広いジャンルの本を取り扱っている。猫雑貨や絵本のキャラクターグッズも置いてあった。
「地元のために」という思いで始めたこともあり、寄居町や地域活性化に関わる本、働き方を考える本もある。
「同じような思いを持つ人たちをつなげられる場所になれればと思います。また、地域の方々の声をいただいて『地元の本屋』としても育っていきたい」と清水さんは言う。

清水さんおすすめの一冊は、
  『ねこおどる』(広瀬克也・作 絵本館)
「どこからともなくぞろぞろと、ねこたちが集まっておどります。たくさんのねこが登場する楽しい絵本。店名「ネコオドル」と同じタイトルの絵本が今年(2019)の9月に出版されて、運命を感じました」

ネコオドル

住所 〒369-1203 大里郡寄居町寄居616-9
営業時間

11:00~18:00

日によって前後します。
ご来店の前にSNSなどでご確認をお願いいたします。

店休日

不定休

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熊谷堂書店

「本の本」などが並べられた棚と落ち着ける読書室

「本とお客様の橋渡し役として、読書相談や昔読んだ本のリサーチ、調べ物のサポートなど本に関する様々なご相談にお応え致します」
お店だけでなく本の行商を行ったり、店内でビブリオバトルなどのイベントを開いたりと、本と人との出会いを繋いでいる。

熊谷堂書店のコンセプトは「本の本」。ブックガイド、書店や出版についての本、読書術・文章術の本など、本について調べたり、本をテーマにした各種読み物を多く取り揃えているという。
小説やコミックなど一般的な書籍もあり、特に哲学・思想、歴史(西欧史)などの人文系の本にも力を入れている。

おすすめの1冊は、
  『草の辞典 野の花・道の草』(森乃おと・著 ささきみえこ・イラスト 雷鳥社)
「雷鳥社「辞典」シリーズの一冊。手のひらサイズの小さな図鑑で私達の身近によくある草花を美麗な写真と花言葉とともに紹介。また、草花にまつわる言葉や言い回し、著名な作家の詩歌や名言なども収録。コラムには草花を使った料理やお酒などの作り方も紹介されています。お散歩のお供に、秋の夜長のふとしたひと時にぴったりな本です。装丁も美しく、贈り物にも最適な一冊です」

熊谷堂書店

住所 〒360-0833 熊谷市広瀬389−1
電話番号 048-521-2601
営業時間

12:00~20:00

店休日

水、土曜日

第2・4月曜日
土曜日(行商:移動販売)
臨時変更の場合、SNS等でお知らせしております。

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アスラン文庫

店頭の本棚と季節に合わせた本の並ぶ棚、子どもが遊べるスペースもある。

「良い本と巡り合うことが本好きとなる」
元々保育士で、また自身の子育てをしていく中で本の力を実感したという店主の小暮さん。
次も読みたくなるような本、読み終わったら読む前の自分からちょっと成長しているような本、そういった本と出会うことで、子どもたちの世界はグッと豊かになるという。

店内には小暮さんが読んで決めた、おすすめの本だけが置いてある。
そのジャンルも多彩で、0才から大学生くらいまでの子どもたち向けの本、子育て中のお母さんに向けての本がある。ロングセラー作品から新しく出た本まで揃うお店には、読み聞かせなどで探しに来る大人たちから、ここの本で育った本好きな子どもたちまで、多くの人達が訪れている。

数あるおすすめの中、小暮さんの今年の夏1番の本は、
  『11番目の取引』(アリッサ・ホリングスワース・作 もりうち すみこ・訳 鈴木出版)
「アフガニスタン難民の少年サミとその祖父が、奪われてしまったルバーブを取り戻そうとする物語。サミと祖父の関係が素晴らしく、難民という苦しい立場の彼らが頑張ろうとする姿に心打たれます」

アスラン文庫

住所 〒366-0802 深谷市桜ケ丘236-1
電話番号 048-572-3915
営業時間

14:00~18:00

営業日

土曜日のみ営業しております

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須方書店

レトロな雰囲気の店舗、レコードなども取り扱っている

深谷市の旧中山道沿い、300年の歴史を持つ「七ツ梅酒造」跡の一角にひっそりと構える古本屋がある。「釜屋前室」という歴史的建造物をそのまま利用した店舗は趣があり、過去にタイムスリップした様な不思議な感覚がある。

店内には明治・大正時代に出版された古書から、最近の本まで幅広く取り扱っている。ジャンルも文学から哲学思想、美術、映画、詩俳句、伝統芸能、食や手芸、スポーツ、漫画、洋書など多岐に渡る。本以外にもレコード・CD・DVD、絵はがきなども置いてあった。

店主の須方さんの「本が好きな理由」は、「本を通して人とコミュニケーションが取れることだ」と言う。「本を介して交流を深め、そこから新たな物語が紡がれれば、お腹いっぱいにはならないかもしれないけど、胸は一杯になります。僕が思い描く街の古本屋の理想像です」

そんな須方さんおすすめの1冊は、
  『火を熾す』(ジャック・ロンドン・著 柴田 元幸・訳 スイッチ・パブリッシング)
アメリカの小説家ジャック・ロンドンの短篇小説群の中から小説の楽しみを存分に味わえる9本を選んで訳された作品。
「この1冊が、自分の本の読み方が変わりました」

須方書店

住所 〒366-0825 深谷市深谷町9-12
電話番号 080-3121-1851
営業時間

【平日】13:00~18:00
【土日】11:00~18:00

店休日

火曜日

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忍書房

行田や近辺の地域を舞台にした作品たちと、「夏葉社」という出版社のコーナー

「本に限らず映画や美術も、ときに僕たちの心のうんと深いところを窯変させます。『え、なにこれ面白そう』という本をご用意してお待ちしています」
店長の大井さんはそう言う。

戦前編集者をしていた大井さんの父がシベリア抑留帰りで開いた忍書房は、約30坪というこじんまりとした小書店だが、品揃えは豊かだ。
行田を中心にした郷土物は欠かさず置き、最近では中国のSF小説『三体』といった海外翻訳小説をできるだけ仕入れているという。山の本も充実し、小説やコミックなどは店長が好きな作家や気に入った作品などを並べている。
新聞に広告が載るような売れている本たちとはまた違う趣があった。

そんな大井さんおすすめの1冊は、
  『下級武士の絵日記』(大岡敏昭・著 水曜社 他)
「以前、書評を書いたことがあります。版元の相模書房さんがお店をたたんで以降、同じ内容が角川ソフィア文庫で発行されていましたが、このたび水曜社さんからオールカラーの新訂版が出ました。2,500円+税と少しお高いのですが、最初に登場人物の紹介、最後に年譜と作品まで載って、しかも図版がすべてカラー。いい本ですよ。ぜひどうぞ」

忍書房

住所 〒361-0077 行田市忍2-18-6
電話番号 048-556-2883
営業時間

10:00~19:00

店休日

無休

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くまざわ書店 アズセカンド店

ビジネス書の多い新刊棚と学生向け参考書などのコーナー

くまざわ書店 アズセカンド店はJR高崎線熊谷駅の改札口からすぐのところにある。
駅ビル内の店舗とあって、電車広告に掲載してある商品をしっかりと取り揃えているという。書評のコーナーもあり、話題の本を見つけやすい。

商品は幅広いジャンルの品揃えをしており、特にビジネス書、コミックなどの取り扱いが多い。
また近隣に高校や塾が多いため、高校学習の参考書は他店と比べても充実したラインナップになっている。
改札口近くなので、学校や仕事帰りでもふらっと立ち寄ることができる。勉強・仕事・趣味それぞれに合わせて、本を探しやすくなっている。

店長さんおすすめの一冊は、
  『心。』(稲盛和夫・著 サンマーク出版)
京セラとKDDIという2つの世界的企業を立ち上げ、JAL(日本航空)を再建した「経営のカリスマ」稲盛和夫氏の著書であり、ミリオンセラーを記録した『生き方』の続編となる。
“すべては〝心〟に始まり、〝心〟に終わる。”という、稲盛氏の心の在りようと人としてあるべき姿を語った本作。経営書、稲盛哲学の真髄を知ることができる。

くまざわ書店 アズセカンド店

住所 〒360-0037 熊谷市筑波2-115  アズセカンド3F
電話番号 048-525-6204
営業時間

10:00~21:00

店休日

AZ熊谷駅ビルの店休日に準ずる

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くまざわ書店 上里店

店頭の話題の本と充実した書籍棚

地域に根ざし、幅広い層のお客様が安心して本を探せる環境を提供している、くまざわ書店上里店。
日常使いの文具や定番の名作文庫、書評に掲載されたこだわりの一冊まで幅広く取り扱っている。特にコミックは多数の試し読みも用意してあり、気になる作品の内容を確認してから買うことができる。

店長の吉本さんおすすめの一冊は、
  『戦場のコックたち』(深緑野分・著 創元社推理文庫)
「発表当時、様々な方面から絶賛されまくった本作が、ついに文庫で登場! 主人公はアメリカ陸軍のコック。太平洋戦争末期、ドイツに侵攻するアメリカ陸軍が舞台のミステリーです。といっても殺人鬼や複雑なトリックは出てきません。本作のウリは戦場という非日常の中の『日常の謎』です。どのお話も日常の沿線上にある真実に胸が締め付けられます。『人は明らかな間違えさえも正当化する』という本作の一文。その一文に辿り着いてしまった主人公達に、戦争の怖ろしさを垣間見ました。
戦争のお話ですが、登場人物は個性豊かなキャラクターばかりで読みやすく、ジュブナイルとしてもおすすめです。秋の夜長に是非!」

くまざわ書店 上里店

住所 〒369-0306 児玉郡上里町七本木2272-1 ウニクス上里1F
電話番号 0495-35-0007
営業時間

10:00~22:00

定休日

無休

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グリーンブックTSUTAYA籠原店

新刊の棚と眺めるだけでも楽しいコミックのコーナー

グリーンブックTSUTAYA籠原店では、お客様にリラックスやリフレッシしてもらえるような書店作りを行っている。
「お客様の自宅の本棚の“一部”のような書店でありたいと考えています。本棚を眺めてぼんやりとする時間は、忙しない空気感の現代にはとても贅沢だけど、必要不可欠なものだと思っています」と店長さんは言う。

地域の方々に必要とされ、本を探すときに真っ先に来てもらえる書店を目指し、様々な売り場を作っている。
特に注力しているのはコミックだ。アニメ化や映画化されたメディア化作品はもちろんのこと、Webで話題のコミックやこれから人気が出そうな新刊コミックの1巻ランキングなど、独自で提案性の高い売り場は、見ているだけでも楽しい。

店長さんおすすめの1冊は、
  『おじさまと猫』(桜井海・著 スクウェア・エニックス)
「ペットショップで売れ残っていた一匹の成猫と、最愛の妻を亡くし失意の日々を過ごしていた元ピアニストのおじさまが出会います。誰かに愛されたかった猫とおじさまの、心温まる日々を描いた物語です。猫好きな方はもちろんのこと、そうでない方にも読んでいただきたい作品です」

TSUTAYA 籠原店

住所 〒366-0032 深谷市幡羅町1-7-2
電話番号 048-570-6166
営業時間

09:00~21:45

店休日

無休

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須原屋 熊谷店

熊谷の郷土本コーナーや座って本が読める子ども向け書籍のコーナー

須原屋熊谷店は熊谷の老舗百貨店「八木橋」の8階に店舗を構える。
文庫や単行本から児童書に絵本、雑誌に図書カードなどが置いてある。郷土に関する本にも詳しく、特に熊谷や熊谷ゆかりの人物をテーマにした郷土本や地元の図書館発行の書籍などを多く取り扱っている。

「これからは子ども向けの本をもっと充実させ、お子さんにもっと来店してもらえる売場づくりをしていきたいと思っています」と店長さんは意気込みを語る。

そんな店長さんおすすめの本は、
『ランチパスポート』と『おしりたんてい ラッキーキャットはだれのてに!』(トロル・著、絵 ポプラ社)

『ランチパスポート』はランチサービスをしている飲食店を掲載した小冊子。この冊子を掲載店に持って行くとお得なランチサービスを受けられる。全国各地のエリアでそれぞれ発行されており、埼玉県北部地域では「熊谷近郊」版が株式会社ピーアイピーより出版されている。

『おしりたんてい ラッキーキャットはだれのてに!』は大人気「おりしたんてい」シリーズの最新刊。ラッキーキャットを舞台に、おしりたんていやブラウン、ほかにもマスターやすずなどお馴染みのキャラクターが大活躍する。

須原屋 熊谷店

住所 〒360-0047 熊谷市仲町74 八木橋百貨店8階
電話番号 048-523-1111
営業時間

10:00~18:30

八木橋百貨店様の営業時間に準ずる

店休日

八木橋百貨店様の店休日に準ずる

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マップ

おわりに

いかがでしたか?
コンセプトや取り扱っている商品の違いなど、ひと口に「書店」といっても様々な個性があります。
気になる書店、お気に入りの本屋を見つけて、読書タイムを楽しんでいただければと思います。おすすめのお店のクチコミもお待ちしております。
(編集部:ふでばこ)


※掲載されている情報は公開時点のものです。

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